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社会人VTuberに業界裏話を聞いてみた!マンガ紹介VTuberむくどりん インタビュー

今何かと話題のVTuber。ただ、聞いたことはあっても、実態をよく知らない人も多いのではないでしょうか?

今回は、社会人兼VTuberとして活動する「むくどりん」さんに、VR業界裏話や業界将来像まで幅広く話を聞いてみました!

 



SPOTLIGHT運営 (以下SL):今日はありがとうございます!いきなりなんですが、髪の毛の色すごいですね(笑) むくどりん:自分が今活動をしているマンガ紹介VTuberのアバターに寄せて、自分の髪も一部オレンジに染めてみました。たかが髪の毛ですし。

SL:な、なるほど。では早速ですが、VTuberを始めるきっかけを教えてください。

むくどりん:転職先で、VTuber関係のアプリのプロダクトマネージャーをやることになりました。そこで、ユーザーとしてもVTuberについて知りたいなと思ったのがきっかけです。 もともと、学生時代に舞台マジックを半分趣味・半分仕事みたいな感じでやっていたので、最初はマジシャンVTuberをやろうと思ったのですが、うまくいきませんでした。そこで、自分が習慣的にやっていることで継続的に動画配信できることは何だろうと考えたときに、毎日必ずマンガは読んでいたので、読んだマンガを紹介するVTuberになりました。まだまだ試行錯誤している途中ですね。

SL:VTuberだと、自分でアバターを作ると思うのですが、むくどりんさんはどうやって今のアバターをデザインしたんですか?

むくどりん:今はお手軽にVTuberになれる便利なアプリやサービスがたくさんあって、僕は「VRoid」と「Luppet」を使ってアバターのデザインとモーションキャプチャー(手や顔などの動きの検出)をしています。ちなみに、今のアバターは5バージョン目。最初はラフなアバターからはじめて、毎週アバターにちょっとずつ手を加えていて、そんな楽しみ方もあります。


最近では視聴者やマンガの作者からもコメントをもらえるようになってきて、その反応が嬉しいです。

SL:動画配信するとやはり再生回数やチャンネル登録数が気になると思うのですが、むくどりんさんはどうでしたか?

むくどりん:最初はライブ配信アプリの「バーチャルキャスト」を使ってライブ配信をしていました。YouTuberっぽく動画に合わせて字幕を入れるなど、編集を加えてみたらだんだん再生回数が伸びてきましたね。最近では、視聴者から「マンガ読んだよー」というコメントをもらったり、マンガの作者からもコメントをもらえるようになってきて、その反応が嬉しいです!



むくどりん:VTuberってなんだかすごそうなテクノロジーに聞こえるけど、YouTubeとVTuberの動画配信の違いって、リアルな人間が映っているかアバターを通じているかの違いだけだから、実は再生回数を伸ばすコツもかなり似ているところがあるんです。一方で、コンテンツによっても向き不向きもあるな、というのがVTuberをやっての気づきですね

SL:VTuberで配信するのが難しいってカテゴリーはありますか?

むくどりん:VTuberでの化粧品のレビューや食レポは難しいですね。リアルな顔が映らないですし。

SL:ちなみに、VTuberは海外でも人気なんですか?

むくどりん:実は、海外ではVTuberは意外と広まっていないんですよね。例えば、海外ではiPhone XのAnimoji(アニ文字)コミュニケーションみたいな、本人の人格のまま見た目だけデフォルメしてコミュニケーションするツールの方が流行ってます。

むくどりん:海外ではVTuberとは呼ばず、AIなども広く含めてVirtual Being(仮想人格)という新しい概念としてとらえられています。英語で「人類」を意味するHuman Beingsの対義語として広まっているそうです。

人格も見た目も変えるスタイルのVTuberが日本で自然と広まったのは、実はかなり特殊な環境といえますね。現実で言いたいことを言えないから、仮面をかぶっているのかもしれません(笑)

SL:本音と建前の文化がある日本だからこそ、ほんとの顔を出さないで発信できるVTuberのサービスがヒットしたのかもしれないですね。


むくどりん:VRのソフト開発者に日本人が多かったり、最近のOculus Questのゲームランキングで日本のゲームがランキング上位なのも、そんな日本人や日本市場の特徴が表れているといえるのかもしれないです。Oculusの開発キット2が発表されたときも、日本は優先出荷されていたそうです。


実際にやっていると、VTuberはもうすでに成熟期だなという実感があります。

SL:まだまだVTuberが盛り上がりそうですね!


むくどりん:去年くらいまでは配信者もまだ少なかったので、VTuberを名乗るだけで人が集まって再生回数が伸びていたけど、実際にやっていると、VTuberはもうすでに成熟期だなという実感があります。 VTuberもYouTuberも、アバターを使っているか使っていないかの違いだけで、同じ動画配信なのだと視聴者も気が付いてきたんです。結局、VTuberは何も新しくないのだと。なので、VTuberとして生き残っていこうとすると、何か工夫が必要になります

SL:ずばり聞きたいのですが、VTuberとして動画再生回数を伸ばして生き残るコツって何ですか?

むくどりん:いきなりVTuberとしての動画配信だけでファンを増やすのは難しいので、まずは動画配信サイト以外のコミュニティでファンを作って、それに加えてVTuberもやるという配信者が増えていますね。複数コミュニティでファンをつくるイメージです最近だと、〇〇×VTuberみたいに何かテーマのある配信をするパターンも増えていますね

動画に流行っているテーマを入れて検索に引っ掛かりやすくしたり、バズるのを狙うことの方が重要。


SL:そうなるとかなり質の高いコンテンツが求められそうですね、、

むくどりん:動画の再生回数=動画が検索されてクリックされた回数なので、最初に動画を見つけるきっかけとしては実はコンテンツの質はあまり関係ないんです。正確には、「再生時間」が長いと上位に表示されたりもしますが、検索された数次第です。動画に流行っているテーマを入れて検索に引っ掛かりやすくしたり、バズるのを狙うことの方が重要になります。 完全にSEOと同じですね。やってみて意外だったのは、Twitterからの流入はあまりなかったことかな。有名なVTuberでも、Youtubeのチャンネル登録者数とTwitterのフォロー数はあまり比例してないですね。

むくどり:ちなみに、動画配信とライブ配信は求められるスキルが全然違う動画はどちらかというとコンテンツが重要なのに対して、ライブ配信はコミュニケーションが重要なんです。ライブ配信も難しそうだけれど、一度コミュニティを作りファンがたくさんついたりすると、かなり支援されている印象があります。

SL:ちなみにむくどりんさんオススメのVTuberは?

むくどりん:サントリーの企業広報としてデビューしてクラフトボスのテーマソングを歌ったりする燦鳥ノムさん、そしてDeep Web Undergroundさんは面白いですね。 Deep Web Undergroundさんは、VTuberの特徴を生かして、顔出しをしないからできるようなゲストを呼んだり、過激な内容を配信して、人気がある印象です。


SL:むくどりんさんは今後、マンガ紹介VTuberとしてどのような活動をされる予定ですか?

むくどりん:マンガはコンスタントに動画を配信できるので、今後も続けていきたいです。あとは、マジック動画の配信もチャレンジしたいと思っています。 個人的には、今後はますます新しいAR、VR製品が出てきて、バーチャルな世界で生きていくのが当たり前になると思っています近い将来、みんなが当たり前にアバターで活動するようになると思うので、その世界を先取りするつもりでVTuberの活動も続けたいですね!

SL:今後の動画配信も楽しみにしています!今日はありがとうございました!


 

むくどりん / マンガ紹介VTuber プロフィール紹介

読んだマンガは5000冊以上。2019年春頃より、一日数冊読むマンガの中からマンガ紹介VTuberとしておすすめのマンガを紹介しています。

ハードやアプリの企画職という本職以外に、学生時代から活動しているマジシャン、そして第三の活動としてVTuberとして活動中。

Youtube:https://www.youtube.com/user/mukugi

Twitter:https://twitter.com/mukudorion

 

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